「急傾斜地崩壊危険区域」のDocuWorks出力の文字化け
非常にローカルな話題で恐縮なのだが、昨年の広島県の土石流災害で注目された「急傾斜地崩壊危険区域」の解析と指定に使われているのが、「一般財団法人 砂防フロンティア整備推進機構」が提供している通称「土砂災害警戒区域等設定支援システム」により、急傾斜、土石流などの危険区域の解析などを行っているのだが、このシステムがちと厄介なのだ。
「急傾斜地崩壊危険区域」を解析すると、一番上の図のように、斜面の上端を「■」(青い四角)、斜面の下端を「▲」(赤い三角)で表示するのだが、この調書をDocuWorksで吐き出すと、その肝心な記号が化けてしまうのだ。
「#」(いげた)と「"」(ダブルクォーテーション)だったと思う。(♯「シャープ」ではなく#「いげた」なのだ)
さらに細かく見ていくと、DM(デジタルマップ)の中の擁壁記号なども”7”に化けている。
表示されるだけではなく、印刷してもやっぱり化けてしまうのだ。
調書をDocuWorksではなく、PDFに吐き出すとこのような表示化けは発生しない。
この現象は、解析し、吐き出したPC自体では発生しない。他のPCでその調書を開くと起こるのだ。
200箇所以上もある対象地をひとりで片付けることはできない。分業しようにも、表示化けが発生してしまうのではどうしようもない。
近年、日本国内ではPDFに準じた汎用書式としてDocuWorksを推奨する流れがあるが、DocuWorksはPDFのように「フォントを埋め込むことができない」そのため、持っていないフォントで書かれた書類は(場合によって)文字化けしてしまうのだ。
Macで作成した機種依存文字も・・・
PDFならば、Windows上でも表示させることが可能だ。(テキストになっている)
コピーすることも可能だが、フォントがないので、文字化けしてしまう。
DocuWorksだとフォントの埋め込みができないので、ないフォントは文字化けする。
調べて見ると、「土砂災害警戒区域等設定支援システム」をインストールした際に、組み込まれるフォントがないと「表示化け」してしまうようだ。
そのフォントとは「Esri フォント」
これらを、「土砂災害警戒区域等設定支援システム」をインストールしたPCからごっそりコピーして、作業を行うPCに入れてやるだけで、記号化けは発生しない。
Esri フォントはグループ化されていて、土石流解析ソフトをインストールされたPCにも入れられるのだが、急傾斜のソフトからでないと、表示化けしてしまうようだ。
詳しくはここに説明されている。
PDF、EPS、または SVG の出力に欠けているシンボル
これで苦労しているひと、多いのじゃないかな。
困ったもんだ。
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