刑事コロンボの愛車

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「どんぶらこGuestBook」にお姐さんからこんな質問が寄せられました。


先日、ピーター・フォーク氏が亡くなりました。ご冥福をお祈りします。
ところで、コロンボさんの愛車ってプジョーなのね。
運転は得意ではなく、とくに車にこだわりがあるとも思えないんだけど、コロンボさんがポンコツのプジョーに乗っているというのは、キャラ設定的に何故なんでしょ。
イタリア系のコロンボさんがフランスのプジョー……。
プジョー乗りは、飛ばしたがり――と、どこかで聞いたような気がするけど、コロンボさんはおよそスピードマニアではなさそう。
番組に出資してたという事情だったら、つまんないな。


コロンボ
AXNミステリー - 海外ドラマチャンネル|刑事コロンボ徹底解説



第5回  配役される車 ―「刑事コロンボ」の場合―

実は私は、このクルマをチョイスしたところに制作者サイドのものすごいこだわりがあるのじゃないかとずっと思っていました。
ご存知の通り、コロンボの愛車は「PEUGEOT 403 カブリオ」です。このクルマがコロンボの愛車に決まった経緯は偶然だったようですが、バックストーリーを想像できる良いチョイスだったのではないかと思います。
単にオンボロの古いフォードやなんかだったらあんなにしっくりは来なかったでしょう。
確かに403 カブリオはフランスのクルマですが、そのボディデザインを手がけたのはイタリアのボディー工房ピニン・ファリーナなのです。コロンボ警部の生年月日は明らかにされていませんが、俳優ピーター・フォークと同じとすれば1926年生まれとなり、403カブリオが発売された1956年(403発売の翌年)にコロンボは30歳。この素敵な「外車」のデザインにイタリア系コロンボの若き血が騒いだと見るのが当然ですね。
たぶんコロンボは、かみさんにもクルマにも一目惚れで、猛アタックして結婚し、ぞっこんなんではないでしょうか?
発売当時の403カブリオは相当な高級車でしたから、若いコロンボが買えたとは思えません。
何年かして中古車を見つけ、当時買えなかった自分の気持ちを思い出し、いてもたってもおられずに手に入れた・・・というバックストーリーが想像されます。その証拠に、コロンボの乗る403カブリオは1959年式です。発売直後に購入したのではなく、ずっと後に中古車屋で運命の再会をしたというのが想像できます。
もちろん、そんな旧いクルマを喜んで買って来たのを見て、かみさんがいい顔をしなかったことも想像に難くありません。
その後のピニンファリーナのデザインに通じるテールの長いコンバーチブルのまとめ方は、若きコロンボの心をずっと掴んで離さなかったのだと推察されます。実際にその頃のクルマはまだフェンダーの抑揚を残すボディが多く、イタリアのギアデザインから始まったボディを真っ平らにつなげる「フラッシュサイド・デザイン」は新たなデザインの流れを作り出していました。コロンボはそうしたデザインの新しい潮流に敏感だったのではないでしょうか?

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403

しかし、気に入ったクルマなのに、その後手を入れないものだからオンボロ&ポンコツの様相で、運転も上手くないからボコボコの外見。でも、手放す気持ちもない・・・というのが見て取れました。その証拠として、新シリーズで愛車の売買を持ちかけられますがコロンボは「売る気は無い」と断りを入れています。
クルマ好きが見てもどこかその気持ちが分かるのがあの403カブリオのチョイスだったと思います。
<お前もクルマ洗えよな・・・<(_ _)>\(^◇^;)

ライオンの記憶 【Peugeot 403】

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旧シリーズ「死の方程式(Short Fuse)」でのPEUGEOT403
デジタルリマスター版になった時に、ワイド画面に引き延ばしてしまったために、かなりスマートなフォルムに見える。(笑)
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旧シリーズの403の特徴は、フェンダーミラーであること。
幌の色が黒であること。
左後輪の後ろサイドが(ぶつけて)凹んでいること。

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珍しく幌を降ろした状態でのショット(第2シーズン 16話「断たれた音」より)

「犯罪警報」の回でコロンボが犯人(ジョージ・ハミルトン)の愛車「ベンツSクラスクーペ(560SEC)」と接触事故を起こす場面があり、その時にコロンボ自身が「1952年型のガイシャ」と説明していますが、1952年にはこの403カブリオレは発売されていませんから、それは単純に間違いだと思われます。

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新シリーズの403の特徴は、ドアミラーになっていること。
幌の色が白いこと。
ボンネットマスコットが取れていること。



うわぉ、なんか、すごく嬉しく納得!!!!
すっきり!!!
そのうち、『ヤング・コロンボの事件簿』なんて出来たりしたら、プジョーとの出会いも描いてほしいですわ。
もちろん、最後まで「かみさん」は映像的に出さないほうがいいな。
※『ミセス・コロンボ』は、正式に認められたドラマではないようです。
コロンボさんの、「ああ、最後にひとつ」「あとひとつだけ」は、古畑さんや右京さんに受け継がれていくわけですな。




そうそう「受け継がれていく」のです。
今回のピーターフォーク死去のニュースで多かったのが「古畑任三郎はコロンボのパクリ」という論調。
確かにプロットは同じなんだけれど、ミステリを「私ならこうする」という三谷幸喜のオマージュが感じられると思うのだけど。
その辺りを詳しく解説しているのがこちら。

古畑任三郎 事件ファイル

各エピソードの元となったであろうコロンボのトリックやシーンをまとめている。
ミステリの面白さは答えの導き方が決してひとつではないということ。三谷幸喜はその辺りをもっと広げたかったと思うのだけれど・・・
コロンボファンだって古畑任三郎は別のミステリとして充分楽しめるものだったと思う。

『刑事コロンボ』徹底解説

ちなみに、コロンボ警部と同じようにピニンファリーナのデザインを愛していたのは、なんとあの銭形警部。彼の愛車「ダットサン・ブルーバード 410」もまたピニンファリーナの手によるデザインです。もっとも彼の場合は、自分のクルマではなく埼玉県警のものなんですけれどね。(笑)

埼玉県警


そういう意味で、古畑任三郎の愛車「シルエットセリーヌ SECL-27」は単にブランド嗜好のダメなチョイスですね。(三谷幸喜自身、クルマに興味がない?)



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