「シン・ゴジラ」VFXメイキング

映画「シン・ゴジラ」のVFXメイキングが公開されていた。



CGというと、とかく派手なゴジラ本体や、自衛隊の特殊車両に目が行きがちだが、今回は特に、背景となる町並みの再現に注目が行く。
これまでの怪獣映画だと、その構造物の形状は正確に再現するのだが、いざ、破壊されると、ひとかたまりに粉々になってしまうのが一般的だった。
実際の土木構造物を考えれば、構造体は様々な材料から構成されているので、それぞれの破壊の様子は当然異なるのだが、そこまでは配慮されることはなかった。

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たとえば、川にかかる橋梁を考えれば、上部工と呼ばれる橋桁の部分も、欄干は鋼材で出来ているが、路面部分はアスファルトが敷かれているので、破壊を受けるとコンクリート部分とアスファルト部分は剥離して破損するはずだ。橋桁も構造によって、コンクリート橋の場合もあるし、鋼桁の場合もある。
大きな力がかかれば、橋桁が橋台からずれ落ちる、いわゆる落橋状態になり、橋桁は破損する。
橋台や橋脚は橋桁とは分離した構造体なので、この部分は大きな破壊は受けにくい。
ただし、破壊された場合は、一様に粉々になることはなく、鉄筋コンクリート構造物なので、それに即した破壊となる。
つまり、コンクリートの真ん中に心棒のように鉄筋がある訳ではなく、鉄筋はコンクリート構造物の表面近くに配筋されているものなのだ。
そのため、鉄筋部分を残して、鉄筋と表面との間のコンクリートに亀裂が入って、そこから剥離するようにコンクリートが落下し、さらに応力がかかると、鉄筋自体が曲がり、コンクリート構造物が破壊される。

R-2.jpg

映画の中にも、法留擁壁の破壊が出てくるが、この構造物も本来は、鉄筋構造物なので、コンクリートが落下して、鉄筋が残る様子が見えなければいけない。

114.jpg

この「法枠工」の枠と、枠内は別の構造で、枠自体は鉄筋構造物だが、枠内は吹付けによる無筋構造物なので、映画のように、一体に破壊されることは起こりにくい。

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シン・ゴジラの映画のヒントになっているのに、3.11 東日本大震災があるのだけれど、その詳細な映像資料も(残念ながら)映画のVXFのヒントになっていることも窺える。

そんな観点から映画を見るのも面白いものだ。
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